業種別物流システム
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半導体製造マシンなどのパーツ加工工場
レーザー誘導方式無人フォークリフト
「プラッターオート」+「電動式移動ラック」
半導体製造マシンなどのパーツ加工工場
新工場の製造工程の全自動化を実現
レーザー誘導方式無人フォークリフトや電動式移動ラックなどの
トータルシステムが活躍!
お客様について
株式会社タジマ 箱畳工場さま
所在地:長野県上田市藤原田67-19
1951年に長野県上田市で創業以来70年以上、金属切削加工一筋で成長を遂げた。「日本の産業を上田から支え、社員と家族が幸福になる」というビジョンを掲げ、日々技術力を高めている。半導体産業のクリーンルーム内で用いられる製造マシン向けパーツや、ジェット機エンジンのパーツなど極めて高い精度が求められる切削加工を手掛け、国内外の大手メーカーからの信頼は厚い。受注体制強化のため箱畳工場敷地内に、製造工程を全自動化した浅間工場第2棟を2024年に新設。
お客様からの声
今回、レーザー誘導方式無人フォークリフト「プラッターオート」と電動式移動ラックなどのシステム導入に携わられた、田島社長、萩原部長、赤沼さまにお話を伺いました。
AGFにより、FMS※と作業工程の
全自動化の両立が可能に!
※ FMS=Flexible Manufacturing System(フレキシブル生産システム)1つのラインで複数品種の製造を可能にする柔軟な生産システム
当社は、半導体事業や航空宇宙事業、あるいはFA機器事業用途で、高精度の金属切削加工品を作り、お客さまに納入しています。
お客さまの要望に応えるため、加工精度・技術を向上させるとともに、社員の負担を減らすため各工程の自動化・省人化を目指し、30年以上にわたり最適な工場編成を模索してきました。
当社の技術力を評価していただいた多くのお客さまからお問合せをいただけるようになり、工場の拡充が必要となりました。そこで、新工場を立ち上げて、全ての製造・加工工程を自動化し、さらにFMSを実現しようという計画をスタートさせました。
工場の自動化に加えてFMSを実現するにあたって、二つの課題がありました。一つは当社が携わるものは、“一品一様”の加工品が多いこと。二つ目は、製品の脱着やマシニングセンタから排出される切粉の処理には人の手の介入が必要不可欠で、無人化が困難な作業内容であることでした。
そこで、自動化の検討にあたり、有人フォークリフトから付き合いのあった三菱ロジスネクストさんに相談したところ、レーザー誘導方式無人フォークリフトをご提案いただきました。
マシニングセンタへの材料搬入と切粉の搬出が確実に行えるAGFのシステム設計や、一つの製品を製造する間に材料搬入が終わるように、材料を一時保管するラックを設置するなど、自動化とFMSの実現に向けた具体的なご提案を数多くいただきました。各システムとの連携や、レイアウト提案、作業のシミュレーションといった検証を繰り返し、当社の要望を満たす工場を実現できたと思います。
また、一緒にご提案いただいた電動式移動ラックも、収納効率が上がり、省スペース化を実現することができました。最終的には、計画通り約2年間で全自動工場が完成しました。計画の実現に協力していただいた三菱ロジスネクストさんには感謝しています。
作業の全自動化に感動
今回、三菱ロジスネクストさんにご協力いただき導入したのは、AGF2台、384棚ある電動式移動ラック、自動充電システムなど工場の自動化に必要な製品一式です。これを最新鋭マシニングセンタ4台からなる生産ラインに対して組み込みました。
従来の工場では、材料の搬入や材料の投入、加工品の搬出やマシニングセンタから排出される切粉の撤去などは人の手によって行っていました。それこそ工場内を走り回っていたほどです。これらの動きがAGF2台に置き換わり、一気に自動化が図れました。金曜日の終業時に、材料をセットしておけば、48時間以上連続で自動操業ができます。月曜日の朝、出社すると完成品がズラッと並んでいます。はじめてその光景を見た時は感動しました。
三菱ロジスネクストさんには、切粉の入ったバッカンの搬出を行えるようにシステム設計に尽力してもらい、導入後の調整やフォローにも親身に応じていただくなど、心強さを感じました。
今後は各工場の物流についても無人搬送できないかと考えています。その場合、屋外運用が必要になるので、AGFのさらなる進歩を期待しています。
タッチパネルと操作端末は直感的で簡単!
実際にAGFを運用してみると、前方障害物センサーやフォークセンサーなど多数の安全装置があるため、衝突や挟み込みに対する安全が確保されていて非常に安心できます。
操作面では、タッチパネル式で手軽に扱え、在庫管理もひと目でわかるなど、とても便利です。携帯式の操作端末もあり、ユーザビリティに優れています。私も含め、操作方法の習得もスムーズに行えるなどの利点も大きいです。
※夜間の作業を日中に再現しています。
ソリューションのポイント
課題 新工場の開設にあたって、全自動化を目指す
30年以上省人化に取り組んでおり、工場の全自動化、特に「FMS」を目指していました。しかし、金属切削加工は製品の形状や材質が「一品一様」の加工品が多く、加えて、マシニングセンタから排出される切粉の処理や製品の脱着に人の手が必要なことなどが課題でした。
改善策
材料の搬送ルート設計や
切粉の搬出タイミングを精緻に設計
マシニングセンタへの材料搬入と切粉の搬出が確実に行えるシステム設計を行いました。1つの製品を製造する間に材料搬入が終わるように、材料を一時保管するラックを設置。AGFの自動充電システムも完備し、全自動化に向けたさまざまな仕組みを導入しました。
効果
48時間以上のフルオート稼働を実現。
大幅な効率化を達成
2台のAGFがお互いに干渉しないように走行。マシニングセンタから排出される切粉は一定程度溜まると、センサーが反応しAGFに指示を与え、搬出が開始されます。金曜日の終業時に材料を用意しておけば、48時間以上全自動で稼働し、月曜日の朝には完成品が揃っています。大幅な効率化を実現しました。