業種別物流システム
納入事例一覧に戻る
食品製造業への導入
磁気誘導方式AGF + オートスルーラック 雪印メグミルク、西日本の主力生産工場
コンベアから無人フォークリフト(AGF)搬送に切り替えて
省スペースと作業効率化を実現!
お客様について
雪印メグミルク(株)京都工場さま
所在地:京都府南丹市八木町美里紫野1
1998年10月に操業を開始し、21年目を迎えた京都工場は、雪印メグミルク(株)の全国17工場の中でも西日本の主力工場として位置づけられ、年間約7万5,000kl(2018年度)の牛乳、乳飲料、はっ酵乳を生産出荷している。70,000m²の広大な敷地に建つ工場棟は、生産から出荷までの情報の統合管理、徹底した自動化による高い生産出荷能力、HACCPに基づく衛生管理、環境負荷軽減への取り組み(ISO14001認証)などを特徴とした最新鋭の工場として知られている。工場内には見学コースも設けられ、近隣府県の子供たちや国内外の業界関係者向けの見学工場としても親しまれている。
お客様からの声
今回、ライダー型AGFとオートスルーラックの採用を決定された高瀬課長と佐藤課長にお話をお伺いしました。
人とAGFが共存できる作業現場に向けて
高まる生産供給に対応するために京都工場では2017年初頭から生産ラインの増築を計画していました。その折、工場の物流システムをお任せしているグンゼ(株)さんから、従来のコンベア方式の搬送システムを見直してはどうかとの提案があり、三菱ロジスネクストさんのライダー型AGFをご紹介いただきました。コンベア方式だとメンテナンスが煩雑になり、スペースも固定されてしまって人の動線面でもデメリットが大きい。その点、AGFだとメンテ費用も抑えられ、スペースの有効利用も可能で、かつライダー型を採用することで非常時の際に有人モードに切り替えることもできるので安心とのことでした。三菱ロジスネクストさんの安土工場で初めてAGFを見た時はその無駄のない動きに魅せられ、技術担当者さんの分かりやすい説明を聞いて導入を決めました。
またAGFと組み合わせることでスペースをより有効利用できるオートスルーラックの設置により、当社が要求したパレットの収容数を上回る保管環境も整いました。さらに、AGFで運んだ積荷がラック奥の出荷側に自動で送られ、出荷側にいるオペレーターが素早くそれを捌くことで、製品が滞留することなく流動し作業効率が格段にレベルアップしました。一時保管庫としてAGFとオートスルーラックの組み合わせは最強ですね。
新しい搬送システムが稼働して1年半になりますが、AGFは毎日10時間、不平不満も言わず(笑)ノントラブルで作業をこなしてくれています。低温の作業現場だけに心配していたバッテリーの消耗も問題なく、作業効率やコスト面でも大きなメリットを生んでいます。
この業界ではコンベア搬送が一般的ですが、これからはさまざまなメリットのある無人搬送システムが大きな武器になると思います。三菱ロジスネクストさんには、安全機能をさらに充実させていただき、120%の安心感で、人とAGFの互いの強みを活かして、共存できるような製品の開発をお願いしたいですね。
三菱ロジスネクストのエンジニアさんの熱意に感謝
業界で通例となっているコンベア搬送からAGF搬送に変えたことで生まれた最大のメリットは、スペースの有効利用が図れたこととコスト削減です。例えば、製品を一時保管するために新たに導入したオートスルーラックは3階建てですが、これをコンベアで搬送するとなるとエレベーターのような設備が必要となり、それだけで収納パレットの数も制限されます。また駆動部のモーターやチェーンなどのメンテナンスも必要になってきます。一方、AGFは、そんなメンテナンスコストの低減にも役立ってくれています。結果として、この現場ではAGFとオートスルーラックは最高の組み合わせだと言えますね。
現場レイアウトに関しては、当社からの要望を三菱ロジスネクストさんはしっかり汲み取ってくださり、例えば、AGFの旋回半径をギリギリまで詰めてできる限り無駄のない動きを実現してくださいました。
また衛生基準の厳しい乳製品工場ですので、マストのグリスが、床に垂れないようにオイルパンをオプションで付けていただいたり、さらには、AGFの自動急速充電のタイミングの取り方も、何枚のパレットが貯まるまで待てば最適な充電効率が得られるかを、寝る間も惜しんでシミュレーションしてくださり、我々の予想以上に作業の効率化が図れました。
搬送はAGFに任せて自分の仕事に集中
AGFのトラブルは導入1年半で数えるくらいしかありません。それもAGF本体というよりもデータの割り付けや通信障害といった軽微なトラブルでした。それでも三菱ロジスネクストさんに連絡すると、すぐに飛んで来て解決してくださいました。タイムロスが一番気がかりな現場では、こうした素早いサービス体制がとても心強いですね。
ハード面で現場作業マンとして一番助かっているのは、AGF急速自動充電システムのお陰でバッテリー交換という煩わしい作業から解放されたことです。朝の始業時にAGFのスイッチをONにするだけで、終業時まで一切人の手を煩わせることなく完全自動で運転してくれますから、我々も自分の仕事に集中でき、全体の作業効率がかなりアップしました。
ソリューションのポイント
課題 製造ライン増設に伴い搬送システムの見直しも
新製品のドリンクヨーグルトの消費需要が高まり、主力工場の海老名工場(神奈川県)だけでは生産が追いつかなくなりました。京都工場に製造ラインを増設することになり、これを期に搬送システムも見直すことになりました。
検討 コンベア搬送をAGF搬送に
搬送システムにおいては、業界で通例となっているコンベア搬送からAGF搬送に切り替えることで、省スペース化と作業効率化が図れるのではないかと判断し導入に至りました。
効果 予想以上の作業効率化が実現
1年半が経過しましたがAGF本体のトラブルはゼロ。バッテリーの持ちも心配でしたが自動急速充電のお陰で杞憂に終わりました。AGFとオートスルーラックで予想以上の作業効率化が実現しました。
オートスルーラック
AGFでパレットをラック手前のローラーに乗せると、センサーが感知してラック奥にあった駆動フックが自動的に手前に移動し、パレットを奥へ押し出します。また、オペレーターがどのパレットを運べばよいか一目でわかるようにLEDライトも取り付けており、スムーズに作業が行えます。